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執筆者の写真仁史

100年後まで見えない文字 指定文化財 修復工事


先日、掛川市にある松ヶ岡という屋敷の修復工事を見学させていただきました。 松ヶ岡は、安政3年に建てられ、明治天皇の行在所としても使われた格式高い屋敷です。 写真は建物を正面から映したモノです。 現在は修復工事の為、シートで覆われていますのでこんな感じです。

シートの中はこんな感じ。 建物の屋根に足場の足が載らないように仮設の屋根がめっちゃ飛ばして架けられていました。 テレビなどでは見たことがあったのですが、仮設屋根も壮観でかっこいい! 変なところで感動!(笑)


これは屋根を構成する垂木。 一本一本、垂木の先の朽ちた部分を取り除き、新しい木をあてがっています。 気の遠くなるような作業です。(大工さんすごい!) よく見ると、新しい木の下の表面は残し、本当に朽ちた部分しか取り除いていないことがわかります。 話では、文化財の修復というのは、ただ建物を修理すればいいのではなく、後世にこの建物がどのように建てられているかわかるように残すことが大事だということだそうです。 出来る限り、安政時代に建てられたままを残すことが大事。 二度同じことを言いました(笑)が、そういうこと。


新しく添えた垂木の木に焼いた文字が入れられていました。 『令和二年~六年修復』 この文字は、板を上に打ち付けてしまいますので、見えなくなってしまうんです。 じゃぁ、いつ見るものなのか? そうです。次の修復工事、または解体工事の時です。 周期は100年~150年だそうです。もう、私は一生みれません。 自分は見れない部分に気持ちを添えて作っていく大工さんの心構えがうかがえます。かっこいい!見習うところです。 しかし、この文字を未来の人が見ると思うと。。。ロマンですなぁ(T_T)

これはなんでしょう?といきなり質問されました。 お守り?  ではないとのこと。 なんと、安政時代の大工さんが屋根工事の時に落とした釘だそうです。 調査をされている方も初めて見ると言っていました。 当時の釘はこのようにして売られていたという、とても貴重な史料だそうです。 安政の大工さんナイス!


他にも構造だったり、明治、昭和に修復された部分であったり。。。 もう盛りだくさんすぎて書ききれません。 自分にとって今後の建築を考える上で、貴重な体験をさせていただきました。 本当にありがとうございました。


↓ 松ヶ岡のことを紹介しているサイトです。 http://www.bt-r.jp/wp-matsugaoka/know02 ご興味のあるかたは是非どうぞm(_ _)m

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